生産者紹介
プーリア州はイタリアの南東部、ブーツの形のかかとに当たる地域で、地中海の恵み豊かな地です。東のアドリア海、南のイオニア海の風が内陸深くまで届き、オリーブ、ぶどう、小麦や野菜など農産物の豊かな実りを育みます。

列車に乗っても車に乗っても、どこまで行っても広がるオリーブ畑が地平線を描き、心癒されるのどかな風景が続きます。オリーブの生産はイタリア随一で、国内生産量の50%以上を占める最大の産地です。代表的な品種は、オリオローラ、コラティーナ、レッチーノ、フラントイオなどの良質種です。高品質の証である原産地保護呼称DOPや、有機栽培法BIOの認証を得たこだわりの生産農園も多く存在します。代々続く家族経営の農家が多く、伝統手法を守りながら最新の製法にも力を注いでいます。そうした農家に宿泊して自然を楽しむアグリ・ツーリズモも盛んで、南イタリアらしいスローライフを楽しむには最適です。

また、世界遺産のアルベロベッロ周辺から広がるイトリアの谷には、石を積み上げたおとぎ話のようなとんがり屋根に白い壁の伝統家屋トゥルッリが立ち並び、住居やホテル、農作業小屋として修理を重ねながら大切に使われています。昔ながらの暮らしを受け継ぐ素朴な生活が、人々の原点にあります。

このような恵まれた地で1920年に創業したカロリ・ファミリー(社名:プーリア・アリメンターレ社)は、州都バーリの南東マルティナ・フランカ近郊の農園に8000本のオリーブ樹を擁しています。土壌はアルカリ質の陶土と砂地からなり、気候風土も併せオリーブ栽培には大変適した環境です。


プーリア州搾油協会会長 農園主ステファノ・カロリ
志を受け継いだ現社長のステファノ・カロリ(Stefano Caroli)は、自らオリーブのでき具合を確かめ、良い状態の果実だけを一番良いタイミングで丁寧に収穫します。その後、時間を置かずに自社工場でコールドプレス方式の搾油を行い、搾りたての鮮度を保ちます。

小規模ファミリー経営ならではの目の生き届いた生産管理が、フレッシュでフルーティーな上質のエクストラバージン・オリーブオイルを作り上げます。地元プーリアの原産種にこだわり、そのおいしさと風味を十分に引き出すことへの情熱は、創業以来変わることはありません。その実力は国内外のオリーブオイル品評会や著名なグルメ専門誌でも高く評価され、数々の賞を受賞しています。


スローフード協会の活動に寄与しています
また、プーリア・アリメンターレ社は1980年代にイタリア北部ピエモンテ州で設立されたスローフード協会の正式会員でもあります。毎年発行のスローフード協会が推薦する伝統のある質の高いオリーブオイルメーカーとして機関誌にも掲載されています。スローフード協会とは、その土地の伝統的な食文化や食材を守り教え、支える理念を掲げる団体です。イタリア国内だけでなく、世界各国に会員のいる国際規模の組織です。おいしくて安全な食品や食材に関心を向け、次世代に伝えて行く活動をしています。